FTPクライアントソフトといえば、Windowsユーザーなら『FFFTP』というのが一昔前の定石だった。筆者も以前は『FFFTP』を使っていたし、そこからMacでも使える『FileZilla』に変更したりと、色々試してきたが…。
いま現在ではPCをMacしか使わなくなったこともあり、有料のMac専用FTPソフト『Yummy FTP Pro』に落ち着いた。
使い方の解説ページがまだ少ないような気がするので、この際備忘録的にまとめてみた。
目次
Mac専用FTPソフト『Yummy FTP Pro』
購入とインストール
Mac App Storeで購入しよう。記事執筆時点では価格は3,600円となっている(セールで半額になったりすることもあるようだ)。
インストールまでは他のアプリと同様なので、ここでは割愛。
使い方
接続方法
Yummy FTP Proでは、ホスト(接続アカウント)のことを「ブックマーク」と表現する。まずは接続したいホストの設定を入力しよう。
「新規接続」または「新規ブックマークを追加」をクリック。
ホストの設定を入力。
プロトコルは任意だが、「FTPS(SSL/TSL)」がよいだろう。その場合「不明」タブの「Force TLS」にチェックを入れておこう。
「接続」ボタンを押して接続。左右2カラムの右側に、ホストのフォルダ階層が展開されたら成功。
接続できたら、一旦左上の「閉じる」ボタンを押そう。「ブックマークとしてこの接続を保存しますか?」とでるので、任意の名前で保存しておこう。
ホストの設定は右クリックでいつから編集できる。削除や複製も可能。
アップロード方法
アップロード方法は簡単だ。視覚的に操作できる。
ホストに接続したら、まずカラム右側のサーバー側の方を操作し、アップロード先のフォルダを指定しよう。次にローカルPC側の方を操作し、アップロードしたいフォルダを指定。左上の矢印ボタンを押せば(または右クリックから)、アップロードできる。
ダウンロードも同じ要領だ。
便利な「同期アップロード」
同期機能が便利だ。
まずは、左カラムのローカルPC側と、右カラムのサーバー側で同じフォルダを指定しよう。次に右上の「同期」ボタンをクリック。「プレビュー」をクリックする。
ローカルPC側とサーバー側のフォルダを比較して、差分だけアップロードしてくれる。
(上の画像の例では、【index.html】だけが編集されているので、そのファイルだけを上書きアップロード。それ以外のファイルはそのまま。)
環境設定
環境設定についてもみていこう。Mac右上の【Yummy FTP Pro > 環境設定】でパネルを開く。
以下、画像でメモしておく。
「インターフェイス」はお好みで。「標準ホームフォルダ」は、頻繁にアップするデータを格納しているフォルダを指定しておこう。
「転送」「エラー修復」「リモート」はデフォルト設定で。
「ブックマーク同期」は便利だ。『Dropbox』などのオンラインストレージにデータを保管しておくことで、別のデバイスとの同期が図れる。
「リモート編集」では、サーバー上のファイルを直接編集する際に使用するエディタソフトを指定しておく。
「不明」もデフォルト設定でOK。
「お気に入り」機能で、よく参照するローカルフォルダに即アクセス
『Yummy FTP Pro』には、「お気に入り」という機能がある。ローカル側のよく参照するフォルダを「お気に入り」指定しておくことで、そのフォルダに1クリックですぐに移動できるので便利だ。(こちらの方をブックマークと表現したほうがいい気もするが。)
「お気に入り」の注意点
そんな便利な「お気に入り」機能だが、「せっかく登録したのに、次に接続した時には登録が消えている!」なんてことが頻繁にあり、ずっと悩んでいた。長い悩みだったが、ようやく自己解決。
どうやらこの「お気に入り」機能は、全接続共通の設定ではなく、1接続毎に別々に設定されるものだったようだ。全接続共通にしてほしいが、その設定は今のところ無いと思われる。
パスワードを忘れたら
『Yummy FTP Pro』では、設定したFTPパスワードは平文では保存されない。そのため一度入力したパスワードは、簡単に見なおすことができない。そのため「『Yummy FTP Pro』には保存されているし接続はできるんだけど、パスワードそのものが分からない…」という困った事態になるかもしれない。
しかし、パスワードをチェックする方法は存在する。
Macの『Launchpad』から『キーチェーンアクセス』という標準アプリを開こう。
左サイドバーで「パスワード」を選択すると、ズラッとMacに保存されているパスワードが一覧表示される。「名前」から、パスワードを確認したい接続先ホストを探す。みつかったら、右クリックで「パスワードをクリップボードにコピー」を選択。
Macのパスワードが求められるので入力してあげると、クリップボードにコピーされる。エディタに貼り付けて確認しよう。