2016年5月頃に、福岡県柳川市から福岡市へ引っ越すことになった。いまは新生活がスタートしたばかりでいろいろ新鮮だ。
筆者はこれまで自分一人で引っ越しの手はずを整えた経験がなかった。今回は諸々を自分でやりきったが、注意点などをウェブで調べたりしながら準備を進めた。その際に学んだことなどを、本稿で改めてまとめなおした。誰かの助けになれば幸いだ。
物件探しのコツ
申し込み時期
学生や社会人で「4月から新生活が始まる」という方は、余裕を持って1、2月あたりから物件探しをはじめたい。
ちなみに筆者は自宅で仕事をするフリーランスなので、引っ越し時期の融通がきいた。そういう方は4、5月あたりに不動産会社に依頼するのもよい。学生や社会人が契約する繁忙期を過ぎて余っている物件があり、その分家賃が安くなるかもしれない。
1~3月:学生や社会人が契約する繁忙期
特に1、2月が繁忙期。新生活をスタートさせる人が部屋探しを開始し、逆に契約を終え部屋を出て行く人も増える、入れ替わりが慌ただしい時期。家賃交渉がしにくい時期でもある。
4~5月:掘り出し物も多い
新生活をスタートさせる人の引っ越しが一段落し落ち着く頃。混雑が少なくゆっくり物件を探せる。余っている物件数は多くはないものの、掘り出し物も多い。
6~8月:不動産会社が暇な時期
不動産屋会社が空いている時期で引っ越し料金は安い。ただし物件自体があまり余っていない。時間をかけて相談にのってくれるので、足を運んでみるのもいいかもしれない。
9~11月:転勤シーズン
企業の転勤シーズンで家族での移動が多い。
12月:繁忙期前
来年の新生活を控えた人が、混雑を避けるために早めに部屋探しを始める時期。単身者は部屋が見つけやすい。
お部屋探し サイト
筆者は、祝い金がもらえる賃貸情報サイト『キャッシュバック賃貸』で探した。『SUUMO』も探しやすい。どちらも、さまざまな不動産会社の取り扱っている物件を掲載するポータルサイトだ。
ただし、ポータルサイトでの物件調査はあまり時間をかけすぎなくてもよい。不動産会社はすべての物件を掲載しているわけではないので、不動産会社に足を運べば別の物件を提示してくれる。筆者も最終的にはポータルサイトに掲載されていない物件に決まった。
条件
あらかじめ希望する条件は整理しておきたい。以下が例。
- 家賃:例)〜50,000円
- 最寄り駅:例)◯◯◯線の[◯◯◯〜◯◯◯]間
- 間取り:例)1Rまたは1K
- 立地:例)駅から1km以内。スーパーから1km以内。
- 詳細:例)エアコン。室内洗濯機置き場。ネット環境。
また「可能であれば」という程度のゆるい条件も整理しておこう。不動産会社の担当者に相談してみよう。
- 例)防音(鉄筋系・鉄骨系)
- 例)自転車置き場
- 例)コンビニに近い
- 例)都市ガス(プロパンガスは高い。その分家賃が安ければ構わない)
引っ越し先を決めるまで
引っ越し先を決めるまでのポイントをいくつか紹介する。
敷金・礼金0円の物件を優遇しない
敷金・礼金0円のいわゆるゼロゼロ物件だが、特別扱いはしないほうがよい。他の費用が必要だったり、住環境が悪かったりする場合がある。
念のため解約についても聞いておく
例えば近隣住民に問題のある人が居たりなど、予期せぬ事情から解約を検討したくなる場合がある。その際に、あまり大きな金銭的負担を負うようでは苦しい。解約については必ず事前に確認しておこう。
内見のチェックリスト
新居の内見(下見)は必ずしておこう。話が進んだ段階で不動産屋さんが案内してくれる。
以下ポイントを解説する。
防音・騒音
新生活におけるトラブルとして最も多いのは「騒音」。確認しておきたいポイントだ(実はチェックは難しい。内見だけでは見抜けないかもしれない)。
目安としては、住宅構造が鉄筋コンクリート造であれば望ましい。木造物件や鉄骨造だと近くの部屋の音が漏れてくるかもしれない。
加えて近隣状況のチェックもしておこう。夜中に若者が集まりそうな店舗があるようだと、騒音トラブルの可能性がある。また外国人学校などがあれば、マンション内に多数の外国人が居住しているかもしれない。
日当たりと風通し
特に日中に家にいる時間が長い人は、日当たりのチェックはしておこう。角部屋は日当りが良く人気が高い(家賃が高い)場合が多い。
逆に日中はあまり家に居ないという方は、あえてマンション下層階など日差しが入りにくい部屋を選び家賃を浮かすのも手だ。
部屋のサイズ
部屋のサイズは測っておこう。メジャーは案内してくれる担当者の方も持っていると思うが、持参していけば安心だ。
絶対に測っておきたいのは、冷蔵庫や洗濯機といった大きい家電の設置場所。サイズが合わなければ、最悪家電を売って買い直さなければならない。メモは必須だ。
また、玄関やドアが小さいようであれば、モノが通るかどうかのチェックする意味で採寸しておいたほうがいい。窓の長さもカーテンのサイズを合わせるために測るように。
壁や天井の汚れや傷
壁や天井の汚れや傷があれば、入居前に修理可能か確認しよう。修理できない場合は、入居時からあった汚れであることを証明するために写真を撮っておこう。
携帯電話とWi-Fiの電波状況
電波の通信状況が悪ければ、日常生活において不便だ。
鉄筋コンクリート造のマンションや、高層の建物に囲まれている物件は、電波が届きにくい。内見時にWi-Fiルーターを持参し受信状況を確認しよう。
引っ越しの事前準備・やっておくこと 引っ越し後にやること
引っ越しの事前準備について。筆者は不動産会社からチェックリストの資料をもらったが、あらためて自分で整理しておこう。もちろん各々の状況や職種によって多少変わりうるので注意。
引っ越し1ヶ月前
- 断捨離を開始。不要なものは捨てるか売る。
- 住んでいる部屋の退去連絡。
- インターネット解約の連絡。
- 電気・ガス・水道会社への連絡。
引っ越し2週間前
- 役所へ届け出(転出証明の発行、印鑑登録・国民健康保険・年金などの住所変更)。
- 日本郵便の「転居・転送サービス」。
- 荷物を運んでもらう運送業者への見積り依頼。
引っ越し直前
- 現金を多めに持っておく。
- 家電や家具の購入。配送先を新住所へ。
- 運搬する家具の整理。
引っ越し当日
- 電気・ガス・水道の閉栓連絡。
- 持ち運べる荷物・家具・家電は自分で持っていく。
引っ越し後
- 役所へ届け出。
- 個人事業主としての住所変更の届け出。
- 運転免許証の住所変更。
- クレジットカードの住所変更。
- ウェブサービスの住所変更。